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世間の「原発アレルギー」が怖いんです

「原発再稼働」をいつまでタブーにするつもりなのか 北海道ブラックアウトでも「原発再稼働」を口にしない政府の異常性
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/54563

『福島第一原子力発電所の事故発生から7年半が過ぎた。以来、日本のエネルギー政策は大幅な見直しが迫られるようになった。しかし再生可能エネルギーだけで国内の電力需要を満たせるわけはなく、日本は日々莫大なコストをかけ、化石燃料を燃やして電気を賄っている。この状態を続けることはわれわれにとって得策なのだろうか──。過度な原発アレルギーに陥り、真っ当な議論ができなくなっている現状に、『原発の正しい「やめさせ方」』の著書がある政策アナリストの石川和男氏(NPO法人社会保障経済研究所代表)が警鐘を鳴らす。

そろそろわれわれは、電力問題についてリアルに考えなければならないのではないか。
北海道胆振東部地震で、道内最大の石炭火力発電所・苫東厚真発電所が止まってしまい、北海道全域がブラックアウトに陥った。国内電力史上、最大規模の大停電は復旧にも時間を要し、北海道の人々は苦しい生活を強いられた。
先ほど、苫東厚真発電所をあえて「石炭火力発電所」と紹介したのは、この発電所が石油でも天然ガスでもなく、石炭を燃焼させ発電している施設であることを思い起こしてほしいからだ。
この数年、世界的に「脱石炭」の大きな流れがきている。「地球環境のことを考えるならば、環境負荷が大きい石炭火力はやめるべきだ」という意見が勢いを持つようになり、フランスは2021年までに石炭火力発電を全廃することを決め、ドイツも脱石炭火力に向けた委員会を立ち上げ、2018年末までに廃止時期を含んだ最終案をまとめるという。ひところ大気汚染が深刻だった中国も、石炭燃料の使用量削減などで大気の状態はかなり改善している。
民間企業の側からも「脱石炭」の動きは強まっていた。アップルやフェイスブックは、自社で使うエネルギーを100%再生可能エネルギーにすると表明している。日本国内でも、日本生命や明治安田生命が石炭火力への投融資から撤退するとしている。日本の世論ももちろん「脱石炭」だった。そう、胆振東部地震の前日までは、だ。
胆振の地震で大規模なブラックアウトが起きると、少なくとも日本国内で「脱石炭」を煽るような報道はなくなった。
一刻も早く苫東厚真の石炭火力発電所が再稼働し、以前のように発電できるように、と願うようになった。

私は、そのこと自体を批判するつもりはさらさらない。
ただ不審に思っていることがある。北海道には現在停止中の泊原子力発電所がある。私は、むしろこの泊原発の早期再稼働に向けた準備を今すぐにでも行わせるべきだと思っている。少なくとも、北海道における安価かつ安定的な電力供給のための1つの選択肢ではあるはずだ。
ところが、北海道全域を襲った非常事態を前にしても、泊原発の活用についての話が、政治の側からも役所の側からもほとんど出てこなかった。これは異常な事態と言わざるを得ない。なぜなら、多くの政治家や官僚は、原発再稼働こそが電力危機を回避する唯一の現実的方法だということを重々理解してはずだからだ。

しかし実際には、政府からは菅義偉官房長官が会見の中で、「現在、原子力規制委員会で新規制基準に基づく安全審査中であり、直ちに再稼働をすることはあり得ない」と述べたのが、唯一「泊原発再稼働」に触れた発言だった。
私は政策アナリストという仕事柄、政治家、とくに政権与党の国会議員と顔を合わせる機会が多いが、みな私的な場では「泊原発を再稼働すれば北海道の電力問題も解決するんだからやればいい」と言う。しかし、公の場でそれを口にする人はほとんどいない。例外的に「再稼働」を堂々と主張しているのは自民党の青山繁晴参議院議員くらいではないだろうか。
もちろん霞が関にも声を上げる者はいないし、泊原発を新規制基準に基づいて審査している原子力規制委員会の更田豊志委員長も、「今回の地震で審査が影響を受けることはない。急ぐこともない」と従来の方針を変えようともしない。
では、マスコミはどうか。原発再稼働を正面から主張しているのは主要紙では産経新聞のみで、後は再稼働反対の論陣を張っている。
まるで、日本全体が「原発再稼働」について、強烈な言論統制下にあるかのようだ。もちろん誰も統制してはいない。批判を恐れて、自ら口を閉ざしてしまっているとしか思えない。
これではあたかも世の中全体で、「電力については、北海道電力がなんとかするまで、道民はじっと耐えよ」と言っているのと同じだ。

規制委員会の新基準に基づく審査の下では、泊原発の再稼働はいつになるかは全く予想できない。しかし旧基準に照らし合わせるならば、その気になれば、2週間もあれば再稼働ができてしまう。実は、法的にも問題はない。
あとは地元の知事が同意すればいい。この知事同意にも法的な根拠はないのだが、地元自治体と電力会社との間の協定に基づいて、電力会社は知事と議会から了解をもらうことが一般化しているにすぎない。つまり、その気になれば泊原発の再稼働は今すぐにでも可能なのだ。

だが、政治家も官僚もマスコミもあえてそれに触れようとはしない。批判を恐れて、「触らぬ神に祟りなし」を決め込んでいる。
結局、北海道の電力供給事情は今もいっぱいいっぱいの状態だ。苫東厚真に大きなトラブルが起きれば、一気に需給はひっ迫する。その一方で、泊原発がまったく稼働せず管理費ばかりを食い続けている状態なので、肝心の北海道電力の経営が日に日に厳しくなっている。北海道の電力事情は、今も非常事態下にあると言ってよい。
私は機会があるごとに「泊原発は再稼働させるべき」と発言してきたし、自分のツイッターでもたびたびそう主張してきた。それに対して、一部の人からは賛同のつぶやきが返されてくるのだが、多くは「福島の二の舞になる」とか「直下型地震が起きたらどうする」といった批判だ。
だが、もしも直下型地震がやってきたとしても、それで原子炉が壊れることはない。放射能が漏れるわけでもない。今回の胆振東部地震でも、泊原発は一時、外部電源が失われたが、非常用ディーゼル発電機がきちんと稼働し、事故は起こらなかった。活断層が多少ずれたところで福島第一原発のような大事故が起こるわけではないのだ。
実は政治家や官僚、電力や原子力の専門家もそのことはよく分かっている。それなのに、ごく一部の専門家らを除き、「原発再稼働」については一切口を閉ざしてしまっている。世間の「原発アレルギー」を極度に恐れてしまっているのだ。
今回もJBpressでこういう主張を展開すれば、ネット上には、きっと反対の意見が溢れることだろう。自分と違う意見が来るのは、全くおかしなことではない。だがやってくるのはたいがい、根拠のない誹謗中傷ばかりで、政策的非難はそう多くはない。
例えば、「太陽光、風力をもっと生かせ。再生可能エネルギーにシフトせよ」という意見も、私はおかしな意見だとは思わない。だが、再エネは電力供給のメインストリームにはなりえない。
北海道胆振東部地震の後、北海道の冬を迎えるにあたり、太陽光や風力発電を火力発電に取って代わらせるべき、といったような意見は全く聞かれない。個人の住宅で自分のところの電気の一部を太陽光発電で賄うということは可能だが、太陽光は夜には発電しないし、社会のインフラを支えるほどの出力も安定性も望めない。胆振東部地震で、そのことがよりはっきりと認知されたのではないだろうか。
加えて、この間、九州電力が初めて、太陽光発電の出力制御を実施した。需要の減少が見込まれている時間帯に太陽光発電施設から多量の電気が供給されると、大規模な停電を引き起こす可能性があるからだ。
私はずいぶん前からツイッターで、「九州では太陽光発電を制御する事態がありえる。そうなったときに、一部の新聞は『玄海原発が再稼働したから太陽光を制御することになる』と書くはずだ」と予言していた。
実際、出力制御が発表されると、新聞やテレビの中には、「玄海原発が稼働したので電力供給量が増え、再エネ事業者が割りを食わされた」的な報じ方をした新聞社が多数あった。
だが事実はそうではない。原発が動いているから太陽光を抑制したのではない。調整する役割は、普段は火力発電所が担っている。それでも調整しきれなかったから太陽光を抑制したのだ。
なにより太陽光の電気はFITという固定価格買い取り制度の下で再エネ事業者から買い取っているのでコストはべらぼうに高くつく。そのツケは、われわれ一般消費者の電気料金に回されているのだが、そのことはマスコミも積極的に報じようとしない。

私が原子力を推しているのは、コスト面で莫大なメリットが国民にも国家にもあるからだ。何と言っても既設原発は発電コストが安い。実際、大飯、高浜の原発を再稼働させた関西電力は電気料金を引き下げた。九州電力もそのうち値下げ原資が出てくるはずだ。
コストはインフラにとって極めて大切な概念だ。だが、世の中の世論の大勢は「安全性をないがしろにしてまでコストを優先する必要はない」という。さらに、「原発は低コストと言っても、放射性廃棄物の処理や最終的な廃炉コストも含めると高くつく」という意見もある。
しかしそれも正確ではない。
仮に国内の既存原発をフル稼働させたとして、そこから出てくる使用済み核燃料を管理するコストは、年間10億円にも満たない。再処理した後の高レベル放射性廃棄物は、熱を冷ますために地中で50年ほど保管しなければならないが、そのコストは年90億円ほどだ。
一方、福島第一原発の事故後、全ての原発を停止させていた時期に、火力発電用の化石燃料を日本は大量に輸入していた。そのコストは、最大で、2013年当時の為替レートでみると、1日100億円以上だ。単純計算で年間3兆6000億円にもなる。
それに比べたら、使用済み燃料や高レベル放射性廃棄物の管理コストはずっと安くつくのだ。

それを政治家や霞が関の役人は知っている。ならば、電力供給体制が脆弱化している北海道においては、せめて泊原発の再稼働を推し進めるべきではないのか。

もうじき、厳しい冬が到来する。
安全性やコストについての正確な情報も提示せず、ただただ世論の反発を恐れて、「規制委員会のお墨付きが出るまでは我関せず」の態度を取り続けるのは、将来に禍根を残すことになりかねない。
一部の反発を恐れるあまり、環境には多大な負荷をかけ、電力会社には化石燃料の購入に膨大なコストをかけさせ、国民にも余分な電気料金を負担させ続けている。このような異常事態はそろそろ終わりにするべきではないだろうか。』





原発フル稼働中に一斉停止なら再び全域停電も 検証委最終報告
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/257344/

『胆振東部地震後の道内の全域停電(ブラックアウト)を検証する電力広域的運営推進機関の第三者委員会(委員長・横山明彦東大大学院教授)は(12月)12日、東京都内で第4回会合を開き、再発防止のための最終報告をまとめた。現在停止中の北海道電力泊原発(後志管内泊村、出力計207万キロワット)の全3基が再稼働し、全基がフル稼働中に災害などで一斉停止した場合に「ブラックアウトに至る可能性が高い」と指摘。強制的に停電させるシステムの改良などによって「回避可能」として、北電に追加対策を講じるよう求めた。
9月の全域停電は、苫東厚真火力発電所(胆振管内厚真町、165万キロワット)全3基の停止が引き金となった。検証委は道内最大の泊原発と、2番目の苫東厚真火発が災害などで同時に停止する可能性は低いと仮定。稼働中の泊原発が停止した場合に、全域停電が起きないかを検証した。
全域停電は電気の需要と供給の量が一致していないと起きるが、仮に予備力となる揚水発電所が稼働できない状態で泊原発が全基停止すれば、強制停電で需要を減らしても間に合わず、全域停電が発生する可能性が高いとした。一方、システム改良や新たな装置の導入で強制停電のスピードを上げれば、全域停電は回避できると提言した。

最終報告


原発停止で道内全域停電も 第三者委が検証で指摘
https://this.kiji.is/445515632877749345?c=39546741839462401

『北海道地震による国内初の全域停電を検証する第三者委員会は(12月)12日、東京都内で会合を開いた。北海道電力泊原発1~3号機(泊村、出力計207万キロワット)が運転中に地震などで同時停止すると、一定の条件が重なれば道内は全域停電に陥る恐れがあるとの検証結果を公表。泊原発は停止中で再稼働の見通しは立たないが、運転すれば対策が必要だと指摘した。
第三者委が12日まとめた全域停電の最終報告に盛り込んだ。泊原発停止中の当面の対策として、大規模停電を回避する緊急措置「強制停電」の容量上積みを要請している。』

テーマ : こんなお話
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