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イルカ監獄

ロシア極東にイルカ監獄 中国の水族館に高額取引
http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/list/201812/CK2018120102000289.html

『ロシア極東の海上に百頭以上のシロイルカ(ベルーガ)やシャチが生け捕りにされている「イルカ監獄」の存在が明らかになり、批判が高まっている。一頭一億円以上の値が付くシャチを筆頭に、中国の水族館向けに高額で取引されているもようだ。捕獲が禁じられている子どもの個体も確認され、当局が捜査を開始した。
極東ナホトカに近いスレドニャヤ湾。十一月中旬、湾岸近くに浮かべられた大小十の鉄柵の中で、白い背中が身をくねらせていた。ウラジオストクの通信社VL・RUによると子どもを含むシロイルカ九十頭とシャチ十二頭が閉じ込められている。
「何のビジネスかは分からないが、夜通し警備している。まるで軍の施設だ」。敷地内には工場のような建物も併設され、従業員の姿も見える。だが管理者を特定できるものは一切ない。住民によると“監獄”は数年前に設置され、関係者とみられるロシア人が数カ月交代で世話や警備に当たっているという。
VL・RUは十月末、沿海地方やハバロフスク地方などにある四つの企業がスレドニャヤ湾の事業に関与し、中国の水族館に輸出していると報道。シャチは約七千七百万ルーブル(約一億三千万円)の値が付いたこともあり、利益総額は数千万ドル(数十億円)規模に上るとの専門家の意見を紹介した。
VL・RUによると、ロシアでは今年四月から商業目的のイルカやシャチの捕獲が原則禁止されたため、この四社は直前の三月、目的を学術研究などに変更して当局に申請した。共同通信は事業目的や中国への輸出の有無を問い合わせたが、回答は得られていない。
極東やシベリアでは森林の過剰伐採や土地の買い占めなど中国資本による侵食が脅威となっている。イルカ監獄は中国が極東の海洋資源に触手を伸ばしていることを意味する。
環境保護団体グリーンピースはロシア通信に対し、ロシアから中国向けにクジラ類の密輸が計画され、過去五年間で十五頭の取引を確認したと説明。また地元テレビ局が空撮した監獄の映像がインスタグラムなどを通じて全土に拡散、ウラジオストクではイルカやシャチの解放を求める運動が起きている。
事態を重くみた連邦捜査委員会は十一月十六日「数カ月にわたり、子どものシャチを違法に捕獲した」と発表、実態解明に乗り出した。

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